過去の投稿2011年6月5日

5月4日

★  最高裁は、30日、君が代を斉唱するときに教諭を起立させる校長の職務命令をめぐる訴訟の上告審判決で、命令は、思想・信条を保証した憲法第19条に違反しないとの判断を初めて下しました。このことが、先週、記載した大阪府の処罰条例への、極めて大きな支持を与えることとなることは、確定的となったと思います。この流れは、既に99年に制定された「国旗・国歌法」によって、確定的なものとなってしまったということが、極めて残念で悲しいことですが、明らかになったということができるかと思います。あの法制化の審議において、「教育現場への強制は意図しない」との、国会答弁がありました。しかし、法制化されてしまえば、法律が独り歩きすることは、当然でもあります。国旗・国歌法の制定が、既に、教育基本法の改悪へと準備されてしまっていたということも、まったく同じです。

   戦後、日本のキリスト教会は、日本国憲法の「庇護」のもと、日本にあって、「居場所」をついに据えることができたと考えてまいりました。しかし、もはや、この憲法そのものも、危機的な状況にあります。まさに、今こそ、私どもの教会が、どこに立つのか、立つべき拠点は、いったいどこであるのかを、一方で、極めて残念で、厳しいことですが、他方、いよいよ明確になってまいります。それはどこでしょうか!ただ神の御言葉のみです。「草は枯れ、花はしぼむ。だが、私たちの神のことばは永遠に立つ。」(イザヤ書第40章8 節)

   なお、日本同盟キリスト教団「教会と国家」委員会が、26日、大阪府、橋下知事他に、抗議声明を届けたとのニュースを読みました。迅速な応答に、心から敬意を表し、感謝する者です。

☆   先週は、犬山で、一泊二日の日韓合同セミナーが開催されました。下記、東釜山老会への礼状、抜粋です。

「                  東日本大震災に対するご献金感謝  中部中会議長 相馬伸郎
わたしどもの教会の頭、僕でいらっしゃる王イエス・キリストの御名を讃美申し上げます~この度のセミナーを通して、私どもは、しばしば伝道地日本の現実の厳しさを言い訳にして、聖書の標準に即さない教会の現状に甘んじることの「罪」を示されました。まことに日本と日本人がおかれております霊的な状況は、暗黒とも言えるかと思います。おそらく、皆さまの想像をはるかに超えるものがあるかと思います。しかし、皆さまは、かつて大日本帝国と、その手先になりさがった日本基督教団からの迫害というまさに暗黒の時代にあって、主に命を捧げてこれに抵抗されました。こうして、今日の韓国教会、高神派教会の形成へとつながってまいりました。今、私どもは、神の憐れみのなかで、また神の怒りにも震えおののきつつ、真実の神の教会、キリストの教会としての再出発をさせていただきたいと願っております。 その意味でも、この度のリーダーシップ論は、聖書からの「Servant Leadership」(サーバントリーダーシップ=僕としての指導者)を、まさにその生き証人の牧師たちからの講演を頂いたとの深い感銘を受けました。それは、国境を越え、普遍的な真理を学ばせて頂いたとの思いでございます。5人の牧師様たちそして、通訳者の金起泰牧師をも含め、まるでひとりの人のようになって、共通の真理を、先生がたの実存をかけた真実な証言を、私どものために、神がお語り下さったと思います。心から感謝と御礼を申し上げます。 

 さて、席上、東釜山老会の皆さまから東北大震災のための尊いご献金、90万円をいただきました。心をこめてお祈りし、お届けくださいました尊いご献金を、心の底から感謝致します。ご献金は、被災教会はもとより、被災地にある方々のために用いさせて頂きます。皆さまが、ディアコニアに生きる教会としての実践をも、このようにお示しくださいますこと、私どものまことによき模範でございます。この点におきましても、まさに、私どもの弱さがございます。聖書と改革教会の伝統に忠実に、常に、社会支援のために教会が存在することを、お考えになられ、実践されておられる諸教会の姿勢に、襟を正されております。日本は、戦後最大の危機を、今このときも迎えています。フクシマ原発の収束は、一向に進んでおりません。巨大地震と津波で、20000人余が尊い命を奪われ、十万人余の方々が今なお、避難所で過酷な生活を強いられています。
今こそ、教会が福音によって彼らの隣人となり、福音を証すべきときです。しかし、東北の地には教会が少なく、しかも小さな教会ばかりです。どうぞ、日本の諸教会が、日本キリスト改革派教会そして私ども中部中会が、この神の時を、畏れおののきつつ、被災地の教会を支援し、被災者の隣人となることができますようにとお祈りくださいますなら、幸甚に存じます。 ひとつ信仰に結ばれ、また同じ改革長老教会の信仰と伝統を一つにする互いの中会が、いよいよ、相互に励まし合い、祈りあい、神の国の進展のために、奉仕にまい進できますようにと、祈ります。 主にあって再びお会いできる日を楽しみにいたしております。 ~ S DG!