滝ノ水中学校創立20周年記念文化祭 挨拶
2004年11月4日
● 本日は、滝ノ水中学校創立20周年を記念する文化祭を
ここに開催することができました、おめでとうございます。
今日の滝ノ水中学校の素直でのびのびした良き校風が育まれ
てきたのは、皆さんの先輩方、歴代の諸先生方、PTA関係者
の方々の一年一年の歩みが積み重ねられた結果であると思い
ます。みんなで、感謝したいと思います
● さて皆さんは、今日の合唱コンクールのために、一生懸命
練習を重ねられました。その成果を思いっきり発揮してく
ださい。
合唱は、4つのパートがそれぞれ、まったく違う音程を出します。
ところがその音が調和するとき、そこにすばらしい響きが
生み出されます。美しいハーモニーは人の心を打ちます。
そのために、必要なことが三つあると思います。皆さんも、
これまでの練習の中で既に気づいていることだと思います。
一つは、自分に与えられたパートの音をはっきり出すことです。
二つ目は、合わせることです。指揮者や伴奏者、他のパートの音、
リズムをよく聞いて調和させることです。
そして最も大切なことは、絶対の基準に合わせるということです。
今日も、皆さんは歌い始める前に、正確に調律されたピアノで
音あわせをすると思います。この初めの音階が狂うと、どんなに
優れた歌う技術があっても台無しになってしまいますね。
● 今、世界は、美しいハーモニーを奏でることができません。
なぜでしょうか。それは、人間にとっての絶対の基準が分から
なくなり、それぞれがかってに、自分たちの方が基準だと
言い張るからではないでしょうか。もしも人間がいっしょに
暮らす仲間の声に耳を傾け、それ以上に大切な声、
絶対の声にも耳を傾けて行くなら、
実は、ひとりひとりが出すパートの音、つまり自分らしさが
世界にハーモニー、平和や調和をもたらします。
● 今日この20周年を記念する滝ノ水中学校の文化祭から、
皆さんの歌声から、そのようなすばらしい調和、ハーモニーが
響き渡るのを楽しみにしています。そのようにして皆さんが
滝ノ水中学校の良い校風をますます受け継ぎ、それをさらに
深めてくださることを心から期待しています。