★ 先週の「通信」では、説教に関して集中的に記しました。先週の説教は、「イメージ」豊かであったかどうか・・・。説教のなかで一つの印象深い絵画のお話をいたしました。言葉で絵画を説明するより、まさに、ビデオとかパソコンのソフトを用いて映し出したほうが説得力を持つのかもしれません。しかし、それをしたら、説教が絵画に負けることを意味しますので、これからも致しません。(ただし、日曜学校の説教では、禁欲的に何も用いないということを推奨しません。ただ、わたしは何とか負けないようにと思いますが・・・)その絵が誰が描いたものか、分からないと申しましたら、○○兄が、説教の直後にそれは、ピカソのものだと思いますと、仰いました。そして、翌日に、メールでその絵を送っていただきました。わたしのお話したものではありませんでした。ますます、その絵をもう一度観てみたいという欲求が募っています。ピカソの絵もまた、すばらしいものですが・・・。
☆ 今年度最初の読書会、予定通りの小野先生の講演録を読み始めました。1時間半はあっという間です。小野先生の文章を輪読しながら、しかし、わたしの解説の時間の方が長くなってしまったかもしれません。何よりも、祈祷会のように、皆様のコメントへのコメントがいつもの調子で・・・。結局、最後の5名は、ごく短くさせてしまい申し訳なくおもいました。主日の午後の読書会だからでしょう。説教に言及された方が多く、その意味でもとてもうれしく思いました。森有正のことばと、先週の説教とが響きあったことは、私自身以外なことでした。
★ 日本キリスト改革派教会とは、まさに歴史を把握する力、歴史意識を深く持つ教会であらねばなりません。創立宣言も20周年宣言も強烈な歴史意識、危機意識のなかで告白されたものでした。教会形成と歴史形成とは相即するのだと学びました。改革派信仰によって、日本の歴史を形成すること、新日本の礎を提供することを創立宣言で誓いました。そのような意識と志を、今、私どもがどれほど深く持っているのか、それが自ら問われます。創立宣言の第一の主張である「有神的人生観・世界観」が、歴史形成の力です。そして、いわずと知れた第二の主張の「一つ信仰告白・一つ教会政治・一つ善き生活」は、教会形成の力です。教会の形成なしに歴史形成はありえませんが、歴史形成の志のないところで、キリストの主権に徹底的に服する教会形成もまたありえせん。その意味で、創立宣言によっても、私どもは、いよいよ、戦後最大の危機を迎えている「憲法9条」の改悪を狙いとした憲法改正に、教会をあげて対抗しなければならないと確信いたします。
☆ 歴史意識ということでは、先週、「戦後史」(中村政則著・岩波新書)を読みました。これは、お勧めのものです。憲法改悪がなされれば、決定的に、戦後の歩みを裏切り、今後の50~100年の日本の将来を拘束すると言われます。憲法改正問題によって、戦後60年の最大の岐路にたっているわけです。日本キリスト改革派教会が、歴史意識を持つことは、教会と世界の主権を神がお持ちであることを信じるからです。改革派信仰によってこそ、キリスト者は政治意識をも与えられるのだと思います。「自分とその周辺」のことしか関心がない・・・、これは、キリスト者として神の御前に罪を犯すことになるでしょう。ここでも自分の「外」に出ることが大切なのです。改革派信仰とは、徹底して「外」に目を注ぐ信仰なのです。
☆ 先週の洗礼入会者との学び会から 「礼拝出席も、祈祷会出席も、学びも、すべて神と隣人への愛に根ざしています。隣人の祝福のために、私どもは強くされ、励み、成長すべきです。」 ・
★ 祈祷会で、説教題について申しました。ほとんど毎週、予告の題とは違っております・・・。今後もほぼ、避けられません・・・。