過去の投稿2006年9月19日

9月17日

★  先週の中会教師会では、前回に引き続き、ウエストミンスター信仰告白第23章の問題が取り上げられ、○○牧師が発題されました。これは、B4裏表一枚のものですが、わたしの書き込みがなければ、皆さんにも読んでいただきたい文章でした。この理解を公にされたことの意味は少なくありません。臨時会で、憲法9条・20条に立つことの提案をした議論の折、○○牧師のご意見に対し、委員として(フロアーからでしたが)反論した経緯があります。(提案の内容についてのことではなく、取り扱いの問題です。)23章2節には、 こうあります。「キリスト者が、為政者の職務に召されるとき、それを受け入れ果たすことは、合法的であり、その職務を遂行するにあたって、各国の健全な法律に従って、彼らは特に敬虔と正義と平和を維持すべきであるので、この目的のために、新約のもとにある今でも、正しい、またやむをえない場合には、合法的な戦争を行うこともありうる。」とあります。ここでの「合法的な戦争もありうる」という文言が、今日の世界の状況のなかで、妥当であるのか。何よりも、当時の時代状況を踏まえて正しく釈義(解釈)するとどうなるのか。きわめて、まさに極めて重要かつ緊急の課題です。これを字義的に解釈し、 今日行われている戦争を「合法的戦争」と認める議論、たとえば、今後日本が戦争をするとき、われわれの信仰告白を根拠に、「合法的戦争」と教会が認める可能性はあるのでしょうか。小野牧師は、はっきりと記してくださいました。「先に挙げた『正義の戦争』(アウグスティヌス以来の議論)の諸条件が、現代の戦争においては何一つ実現不可能であることは明白である。「合法的戦争」が存在する可能性は、ほとんど絶無に近いと言わざるをえないであろう。」教師会の議論のなかで、私は「もしも中部中会の教師のなかで反論があれば、討議し、なければ、この立場のなかで、具体的な行動としてなにをすべきかを検討したらよいのではないか」と提案しました。反論者はほぼお一人。つまり、圧倒的にこの発言が支持されているのです。これは、すでに、中部中会は、9条を支持する立場を表明しているのですから、当然といえば当然です。しかし、ウエストミンスター信仰告白第23章に基づいてこのように、発言してくださったことが重要なのです。

☆  私どもの国において、信教の自由の制限は、ただちに国家神道の復活を直接に意味します。子どもたちへの君が代、日の丸強制の問題に影響します。神社参拝、靖国問題は、平和の問題に直結するのです。 ですから、9条を守ることは、20条を守ることに直結します。先週届きました今大会議案書に、「宣教と社会問題に関する委員会」からの「教育基本法『改正』に反対する声明を出すことの提案」が掲載されています。
「1、戦前の国家主義教育の復活に道を開きます。2、教育基本法「改正」は、「思想・信条の自由」、「良心の自由」を侵害します。」と訴えられています。何より、結語に記された言葉に感謝しました。
「聖書は、『体は殺しても、魂を殺すことのできない者どもを恐れるな。』マタイによる福音書第10章28節と語り、「神のみが良心の主」であることを教えています。したがって、わたしたちは以上の理由から、「思想・信条の自由」「良心の自由」を侵害し、戦前の国家主義教育の復活に道を開く教育基本法「改正」に強く反対します。また、たとえ、そのような法案が立法化されたとしても、そのような強制に対しては「信仰の良心」に従って断固拒否することを表明します。『人間に従うよりも、神に従わなくてはなりません。』使徒言行録第5章29節」 今や、国家権力者は、かつてのようにキリストの教会に露骨に挑戦し、私どもの信仰と存在を圧殺もしくは形骸化させようとついに最終局面を迎えています。これを、見過ごす教会があれば、それは、ほとんど歴史から遊離した「地上の宗教団体」にしかすぎないのではないでしょうか。
今日は、信徒研修会。殉教者朱基徹牧師のご子息からの証言を聴くことができます。これは、神が摂理的に中部中会を祝福していて下さる証拠であると思います。400名の神の民が奮い立たせられますように!

★ 今年の半日研修会の日程が確定しました。今から、時間を調整してください。教会の外で学びと交わりをなすのは、実に久しぶりです。今から、楽しみにご準備ください。発題者を募っています。

☆  先週は、私どもとほぼ同時期に開拓された伝道所(キリスト改革派日本伝道会・CRCミッションによる開拓)でご奉仕させて頂きました。一人の求道者が、遊び心でしょう、案内葉書の裏に、「サインと御言葉を」と。遊び心に答え、恐怖の汚い字で記しました。「安心して行きなさい」。宣教師の開拓ご夫妻も出席され、ご夫人のチェロの伴奏で賛美を歌いました。三階建ての会堂・・・。実に恵まれた開拓伝道、堅実です。

★  午後は、東京教会でのCS教師研修会。厳しい残暑のなか、東関東中会と分かれ、どれほどの方が来られるかと案じる思いもありましたが、若い教師方も多く、わたしにとっても有意義なときが与えられました。