過去の投稿2007年7月29日

7月29日

★   先週の読書会は、「ディアコニア・その思想と実践」第二章後半を学びました。また、「執事活動委員会」ニュース所収の一人の障害者(車椅子利用者)の証を読みました。学びからは、古カトリック教会が成立する過程において、教会の職務制度である監督・長老・執事の三職が整備されて行くなかで、執事職が、下級の聖職とされてしまったことを見ました。つまり、執事としての働きが、当初の愛に根ざした実践から遠ざかり制度化してしまったのです。「制度化即、堕落」と考えることは、私どもがこれまで徹底して学んできた「誤解」です。しかし、その歴史(事実)もまた、隠すことはできません。そうであれば、私どものディアコニア委員会としての組織化の道は、堕落への道になるのか?違います。私どもは何とか、組織化、制度化をと願います。しかし、それは、御言葉に押し出される力なしには、成り立ちません。いよいよ、ディアコニアへと。それを待ち、求めている人々に出会うために、励みたいと思います。

☆   証の文章からは、改めて障害者(弱い立場にある人)の視点で教会の働きのすべてを見直すことがどれほど大切かを覚えさせられます。かつて、キリスト新聞に掲載された拙稿で、「弱い(くされた)人の立場で」聖書を読むことを奨励しました。それを教会の活動、教会堂そのものにも当てはめるべきです。そこで、今回の一つの具体的な実りは、教会の駐車場にある「段差」を克服することです。ベビーカー利用者にとって、小さな「くぼみ」も危険とのことが、指摘されたのです。「やはり」と思わされました。今日の日までには、名実とも「完全な」バリアフリーの教会になっていると思います。

★   先週は朝夕の祈祷会のひとつの大きな祈祷課題として、アフガニスタンのタリバンによって拉致、監禁された韓国人キリスト者の医療チーム23人の解放を、挙げて祈りました。彼らを人質にして、韓国軍の即時撤退とタリバン兵士23人の釈放を要求しているとのことです。このニュースに、一昨年であったか日本人の拉致の事件を重ね合わせました。あのとき、一人の若者が殺害されました。日本では、「自己責任」なる言葉が盛んに言われ、右傾化する言論の世界(インターネット上の一般人)をまざまざ見せられました。前回は、キリスト者としての行動ではなかったということで、公的な祈祷課題にしませんでしたが、今回、私どもの教会にとっては、彼らの「奉仕活動」こそ、まさに、ディアコニアする教会、教会のディアコニアの模範ではないかと考えるからです。一つの教会が牧師、医師、看護師、ボランティアを派遣したのです。なんとすばらしい業でしょうか。彼らは世界の課題を見据えていたのです。
(執筆後、牧師殺害の悲報に接しました。)
 (さらに土曜日午後、袴田牧師よりのメールで、この教会は、なんと高神派との事、金起泰宣教師にもメールで確認しました。さらに、午後8時、高神派日本宣教部より正式に祈祷依頼の連絡がありました。祈りを!!)

☆  もう一つの祈祷課題は、ある牧師からのメールで知らされましたが、沖縄の辺野古において新基地建設反対の市民運動の先頭に立っている平良夏芽牧師が、殺されかけたというニュースです。怒りがこみ上げます。そこにも、教会を挙げて、平和を創る戦いに励む群れがあります。この事件は、東京新聞には取り上げられたものの、多くのメディアは無視しているようです。下記、声明(抜粋)をご参照下さい。

「辺野古新基地建設に伴うアセス法違反の事前調査(環境現況調査)受注業者による危険行為に対する抗議と謝罪を要求する声明」 -那覇防衛施設局は、2007年4月から新基地建設のための環境現況調査を開始した。これは2014年完成の方針の下、アセス法に依らない違法な事前調査である。 政府は5月18日(金)、19日(土)、20日(日)に自衛隊をも投入し、未明から調査機器設置作業を強権的に実施した。それ以降、未設置の機器設置作業とそのメンテナンス、さらにサンゴのライン調査作業が継続されている。私たちは非暴力による新基地建設阻止、違法な事前調査阻止行動を進めている。7月21日(土)12時すぎ、辺野古の海で作業を止める行動の中、いであ(株)の作業員が海中で平良夏芽さんの空気ボンベのバルブを閉め、夏芽さんは窒息状態となり急浮上した。私たちは今回の危険行為に関し、いであ(株)と那覇防衛施設局に対し厳重に抗議し、謝罪を要求する。また、ここに改めて基地押しつけを糾弾し、辺野古への新基地建設計画の白紙撤回を要求する。
  -2007年7月21日ヘリ基地反対協・平和市民連絡会-
 私は、メールを見た後すぐに、「いであ(株)」に抗議のメールを送りました。        

★    これを記しているのは、金曜日。平和集会の前です。次週、あらためて報告をと考えます。抗議声明を熟読ください。

☆   中会伝道委員会より、今秋に「問安」を予定しておられるとのご連絡を頂きました。先の定期会において、中会内の経済的に困難な教会に対しても、伝道会計より支援することが決議されました。私どもの来年度の経済にも直結することが予想されます。その調整もかねての問安でもあるようです。