過去の投稿2007年9月18日

9月15日

★  先週は、名古屋キリスト教社会館の講演会が、栄のパルコ、クレストンホテルを会場に行われました。 初めて、この講演会に出席しました。講演内容はキリスト教主義で営まれる福祉施設としては、おそらく日本一大きな施設、「聖隷事業団」とその歴史です。そこに属する一事業体の施設長のキリスト者の稲松重人氏の講演でした。家内と誠兄も参加しました。それぞれの感想は、来週の読書会で聴けるかもしれません。聖隷事業団は、創始者の一人、長谷川保という青年キリスト者が、ディアコニアの志を与えられ、クリーニング店を開いたところから始まります。主イエスの恵みを受けて、それを分かち合いたいというキリスト者としての志が原点なのです。今では、この巨大な福祉事業体は、それぞれが独立するような形態で、運営され、今では、キリスト者理事や働き人は、大変、少ないようです。稲松氏は、キリスト者のご家庭で育たれた由。ご両親たちが、神戸の教会において、聖隷事業団の一施設を立ち上げる様をご覧になられます。実は、私の生まれ育った教会は、横須賀キリスト教社会館という施設を生み出しました。キリスト教社会館、あるいは社会館とだけ言えば、こちらの方を意味するほど、福祉の世界、キリスト教の福祉の世界では有名です。

★   先週、滋賀県にあるキリスト者である福井達雨氏が開設した、「止揚学園」(重度精神障害者施設)から、スタッフお二人の訪問を受けました。そのお一人は、岐阜のご出身とのことでした。大学時代に地元のキリスト教系大学で学び、礼拝紹介されたのが、日本キリスト改革派教会瑞浪伝道所であったとのこと。  何度か、集会に出席された後、就職されたのが、止揚学園で、そこで洗礼に導かれたとのことです。大学からの紹介で教会の礼拝体験の実りとも言えるでしょう。金城学院大学での後期の講義への、一つの励ましです。訪問の目的は、祈りの支援と経済的な支援でもあります。葉書のセットなどを、個人で購入しました。皆様にも買い求めていただければ、と思います。足りなければ追加注文も可能です。掲示板をご覧下さい。

☆   先週の一つの委員会で、あらためて思わされたことがあります。委員会の課題は、『日曜学校教師養成講座』を開設することです。二年後を目標に、準備が始まりました。そこで、問われることは、結局、誰が教えるのか、です。これが最重要の課題となります。しかしそれ以前の最大の課題があります。それは、日本キリスト改革派教会としての日曜学校とは、いかにあるべきかという神学的なコンセプトを確立することです。その神学的コンセプトなるもの、結局は、日本キリスト改革派教会の60年の歩みのなかで、「これ」というものは提示されてきませんでした。そこに、「教会学校教案誌」が登場し、「教案誌の目標」が掲げられました。今は、大会教育委員会が購読を支持することを表明することによって、中部中会日曜学校委員会の発行ではありますが、大会的な認知を受け、執筆陣も、購読教会も中部中会よりはるかに多くなっているのです。

 改めて思わされたこと、それは、「日本における日曜学校の課題」と、多くの教会が抱えている課題とは、まさに重なることです。それは、もともとの日曜学校運動が、信徒運動として、超教派運動として展開され、結局、教会形成として実ることが、困難であったということです。(少なくとも日本においては、です。)平たく申しますと、牧師は、熱心な日曜学校教師の奉仕に、この働きを「丸投げ」するようにして、指導しなかったこと。教師もまた、牧師の指導に謙虚に学ばず、教会形成の全体的な視点に立った神学的な、日曜学校の働きを進められず、ときに牧師との関係がこじれ、自分なりのやり方での奉仕に閉じこもったことなどです。

  キリスト教書の広告紙「本のひろば」から、特別号として、「本を読もう」というパンフレットが出ています。福音館書店の松居直氏の言葉は、すでに紹介したことがあります。「わたしは聖日の礼拝に出席するために家を出るとき、必ず自分に言い聞かせるために繰り返し三度つぶやく言葉があります。それは、『今日は聞く日』という言葉です。」私どもは、自分を肯定する言葉だけを、自分を支える言葉だけを聞いて、安心したいという習性があります。神の言葉は、「外からの言葉」なのです。「外からの言葉」として語る牧師と聞く信徒がいなければなりません。