過去の投稿2008年11月2日

10月26日

★  今、岩淵まことさんのリハーサルを聴きながら、記しています。中日ホームサービスに広告し、手配りで2000部(1000分は菊池委員)を配布しましたが、まったくの外部の方でチケットの申込者は、2名だけとのことです。日本の、あるいは、この町の伝道の困難さを思わされてしまいました。少なくとも60名以上の方々が来会されるようにと、信じ、期待しています。福音の「音色」に心を動かされる方が起こされますように!
☆  第63回定期大会が終わりました。詳細は、後日、発行される略報をご覧下さい。ここでは、牧師の所感だけを記します。大会も中会会議も、礼拝を捧げて開会されます。聖餐を祝います。昨年の5月の伝道月間でご奉仕くださいました、大会議長の岩崎謙牧師の説教が、何よりもすばらしいものでした。予定され、公表されていた説教ではなく、(私どもは、説教題が予告と違うのは、ほとんど毎回のことですが、大会開会礼拝では、テキストを変更されました。ほとんど前例がないのではと思います。)説教題は、「偶像礼拝の罪」。先生が、韓国の諸長老派教会が、各々の大会を今年は、済州島で開催され、日本キリスト改革派教会を代表して出席された体験に基づくものでした。(韓国の長老派教会最初の宣教師を派遣して100年《であったかの》記念の年であったからとのこと。)そこで、指導者たちが、何度も、「第27回定期大会の決議を悔い改めよう!」と呼びかけていたとのことです。その大会で、日本帝国が、「神社参拝は国民儀礼である」、つまり宗教行為としてではないから、教会(キリスト者)も行うようにと、時の日本基督教団統理、富田満牧師らが政府からの使命を帯びて、朝鮮に渡り、説得、強制し、朝鮮のキリスト者たちは、これを受け入れさせられたのでした。反対牧師たちは、前もって、大会に強制的に出席不可能とする措置、つまり逮捕、拘禁していました。大会には、警官たちも監視者として混ざっていました。韓国教会は、あれから60年以上も経ってなお、徹底して、悔い改めを深めているのです。
   この事実を目の当たりにされた岩崎牧師は、自分たちこそ、悔い改めるべきとの思いに駆られたのです。これは、まったく当然のことでしょう。私どもはまさに加害者だからです。被害者でもありますが、しかし、加害責任こを問われるべきです。これによって、韓国の教会、牧師たちにどれほどの血を流させ、教会を分断させ、何よりも、南北の分断にも影響を及ぼしたのですから。
   テキストは、出エジプト記から、イスラエルの民が金の子牛をつくり、これを、自分たちの神としてあがめた故事からです。そこで、指導者モーセが、シナイの山頂で、神から十戒を受けるため、不在の折、第二の指導者であるべきアロンは、民の不安と不平に負けて、金の子牛をつくったのです。
   岩崎牧師は、指導者が倒れるとき、民もまた倒れること、指導者の責任が決定的に重要であることを訴えられました。失礼ながら、先生と日本の教会の罪責について、語り合ったこともあり、このような主題の説教をされることは、予想外でした。しかし、これまでのどの開会説教にも勝って、深い、印象を与えられました。
   悔い改め。それは、私どもの60年前の罪のことは当然のことです。あの戦争責任、あの偶像礼拝の罪を悔い改めない限り、新しい日本も、なによりも、新しい日本の諸教会の再興など決して考えられません。あってはならないことです。しかし同時に、私どもは、今も、さらにまさるとも劣らない大きな罪を犯し、また、犯し続けているのではないかと、慄きます。日本キリスト改革派教会の将来があるとすれば、この悔い改めを、真実に深めること以外にありません。
★  先週、東京告白教会の渡辺信夫牧師から、来年、私どもの教会に来てくださる可能性があるとの吉報を受けました。昨年、ご奉仕をお願いしましたが、体調が整わず、小塩長老に代務していただきました。それはまた、実にすばらしい講演でした。しかし、この度、わたしの願いを覚えていてくださり、先生の方から、問い合わせてくださいました。私どもは、来年、開拓伝道開始第15周年を祝います。そして記念誌を発行いたします。渡辺先生にお越しいただければ、まさに、最適の講師をお招きできると思います。80代もすでに後半、最初で最後・・・、となるかもしれません。日本人牧師として、一貫して「教会とは何か」を徹底して追及された牧師、学者で、右に出る方はおられません。またカルバン研究者です。牧師であれば、カルバンを知らない人、読まない人は、考えられませんから、渡辺牧師の業績の実りにあずかっていない人は、いないはずです。その著作、翻訳は、膨大で、恥ずかしながら、すべてを読んではいないほどです。中部中会の教師会では、これまで、カルバンの「キリスト教綱要」(渡辺訳)を読み、現在は、「カルバンのキリスト教綱要を読む」を読んでいるのです。いつ、お迎えするかは、年間計画のなかで、委員会で考えたいと思います。