過去の投稿2009年2月22日

2月22日

★   報告にも記載していますように、本日の読書会は、急遽、「伝道開始第15周年記念誌」発行に向けての全体懇談会といたします。先週の第一回編集会議において、発行までの工程表を考えて、決定致しました。定期大会開催(10月21日~23日)に諸教会に謹呈させて頂くためには、10月15日までには刷り上げ、18日(主日)に送付作業を行わなければなりません。もはや、余裕があるとは言えないわけです。

☆  本日の全体懇談会は、最初に、私が、今なぜ、15周年を発行するのかについて、その意義、その目的、編集方向についてガイドラインのお話をすることとなりました。次に、○委員と○委員からも編集会議からの説明とアッピールがなされます。その後、懇談いたします。

★  すでに今年の年間目標にそって、朝夕の祈祷会では、「日本キリスト改革派教会とはどのような教会か」(岩の上文庫③)を読み直しています。読み直すと記しましたが、10年以上前の、当教会での牧田先生の講演を直に聞き、講演記録で読書会をしたときの会員の方が少ないと思います。なぜ、日本キリスト改革派教会に加入しなければならなかったのか、なぜ、新しい開拓伝道によって教会形成を目指したのか、この講演録を読みながら、私自身の教会形成の神学的確信を改めて皆さまに伝え、その共有を目指しています。第一回の編集会議では、15周年記念誌は、単なる「文集」とするのではなく、【教会の歴史を編む】こととして確認されました。その意味からも、この学びは、記念誌発行の最良の準備でもあるわけです。

☆  その意味で、15周年記念誌は、会員必携の書となるはずです。折々に、この記念誌を確認しながら、今、自分たちが置かれている歴史的な場所、位置について考える「よすが」となります。自分たちがどこまで到達し、何がなお課題としてあるのか、道しるべとなるはずです。また、教会が会員の奉仕によって担われ、他教会の祈りと支援によって担われているかを見ることと同時に、何よりも、私どもの教会が「神の教会」「キリストの教会」であることがはっきりと示されるのではないでしょうか。その恵みの大きさを記録し、感謝することこそが最大の目的です。もとより、そこで、一人ひとりの不信仰や献身の不徹底が示されることも当然のことです。その意味では、聖書の内容が、神の民の救い歴史(書)であり、その中に記されている出来事は、民の不信仰の歴史にもかかわらずそれを貫いて神の恵み、真実が勝利されたことが告げられているわけですから、真実に、包み隠さずに、記録されてしかるべきでしょう。( 既に「この岩の上に 開拓伝道5周年記録誌」が編まれています。1994年に開拓を開始して、02年に刊行しました。150ページを超える膨大な文書量です。(本当は、もっと早く公にすべきでしたが、02年は、土地取得、会堂建築の準備のために必死になっていた時期です。この「記録誌」によって、大会や教派を越えて多額の募金を頂くこともできました。)「15周年記念誌」作成(執筆)のために、改めて読み直していただくことも大切と思います。)

◆◆「何故、今、『伝道開始第15周年記念誌』を編むのか」その神学的な意義 ◆◆
① 人間は、歴史の中で生きる存在である故に、常に、歴史から学ぶことによって人間の経験を深めることができる。歴史から切断された人間は、真実の意味で個人としても共同体としても成長に参与できない。

② 神の民こそは、歴史的存在であることの意義と恵みに敏感であらねばならない。我々は、「突然」、歴史から断絶されて呼び出されたのではない。既にある民に加えられることによって、存在させられている。

③ 神の民は、自らの救いの歴史をその内容とする旧新約聖書を、学び続けることによって、自分の存在(アイデンティティー)の意義を確認し、確立する。それは、過去を懐かしむことではなく、今、ここで豊かに働かれる神の救いのみ業を体験し、救いの歴史に奉仕すること(展開するため)に他ならない。故に、神の民は、聖書の説き明かしであり、神が今ここで語られる説教の聴聞を生活の基本とする。

④ 神の民は、具体的には、所属教会を与えられ、そこで救いにあずかり続け、かつ、自らその歴史形成(教会形成)に参与する使命へと召し出されている。神の民の歴史は、目標を持つ。その目標は、聖書と記され、信仰告白によって明らかにされる。教会は常に、目標を鮮明にしなければ破船、脱線する。

⑤ 名古屋岩の上教会は、何を目指して歩んだのか、信仰告白の歴史を記すことが記念誌となる。教会とその歩みは、神の審判のもとにある。神を真実に畏れる教会は、過去を検証する勇気と責任を持つ。

⑥ 加入後10年、開拓開始15年は、短い歩みではあるが、一つの歴史をつくったとも言いうる。この時点で、神の恵みを再確認、感謝する事は、今後の教会形成にとって有意義である。

⑦ 新しく加えられるべき神の民に、自分たちが刻んだ歴史を残し、戦いの伝統を継承し、教育することは、先達の責任である。