★ 先週は、渡辺信夫牧師ご夫妻をお招きし、すばらしい礼拝体験、説教体験が与えられました。わたしの説教も45分から50分、しかし、先生の説教は70分ほどであった由。講演において、「説教によって教会を形成することを志し、そこに全霊を傾注されて来られた」と伺いました。しかもその説教の「範」をカルバンの説教に求められたとのことでした。先生は、説教学者ではありません。しかし、説教とは何かを、このような形で、日本の諸教会に問うておられることを、我々、説教者は重く受け止めるべきであると思います。淡々と語られながら、み言葉に心が燃えあがる経験、それが説教体験、キリスト体験であり礼拝体験です。
☆ さらにもし聖餐の礼典にあずかれたら、まさに至福でしょう・・・。私は、かつて「カルバンコロキウム」という「キリスト教綱要」を学ぶ集会で、聖餐の礼典の学びを重ね、最後に渡辺先生の司式による聖餐にあずかりました。実は、聖餐の礼典を言わば、「私的」な形で執行することは、聖餐の礼典をかえって損なうことになるのではないかと、学びの中で、先生を「批判!」し、議論をしました。細かいことは省きます。最後に、先生の説明を受け入れ、そこで、聖餐の礼典を共にあずからせていただきました。集中して、カルバンの聖餐(主の晩餐)を学んで、後の聖餐です。主イエスのために、神がお望みであれば死ぬことすら、避けえないとそれほどの恵みを私どもが与えられていることを、改めて思わされました。忘れがたい聖餐体験となりました。今朝、私どももまた、主の晩餐(聖餐)を祝いました。主イエス・キリストがそのご人格とみ業、受肉とご生涯、何よりも苦難と死、復活と昇天という全存在をもって獲得された霊的祝福が、これを信仰によって受領したものにあふれるほどに注がれるのです。私どもは、主イエス・キリストに贖われ、神の民の一員とされ、神の子とされたのです。この言い尽くせない、驚くべき救いの恵みを受けたことを、今朝、あらためて思います。神は、聖餐のたびに、恵みを更新されます。私どもは献身と信仰を深め、更新します。前回より、今回、今回より次回と、いよいよ恵みを深く受け止めることが私どもの喜ばしい責任でもあります。聖餐は徹底的に受動的なものですが、そこになんという能動性があるかと思います。私どもも、世々の聖徒たちと連なり、ここで天国の祝宴を味わうのです。聖餐の恵みをあふれるほど受けるために、身を乗り出しましょう!
★ 重ねて説教についてですが、先生は説教に生涯をかけておられます。説教は、私どもの信仰の認識を堅固にし、神への服従と信頼を明るく安心させ、進ましめるからです。先生は、講演の中で、「器」の問題に触れられました。説教と聖餐を執行する「器」を問われたのです。渡辺先生は、驚異的な能力と賜物が与えられていますから、比較されては困ります。しかし、神の器であることを信じる者、召しを信じる者であれば、器は絶えず「修練」される必要があります。改革派信仰にとって、この修練の問題は、決して枝葉のことではないのです。むしろ、私どもこそ、霊的な修練を重んじるのです。そこに、「善き生活」の課題があります。今回初めて鈴女先生は、66歳になられて教師の資格を得て、任職されたと伺いました。66歳!。実は、最近、自分の能力の限界をつくづく感じさせられ、弱音を吐くことがありました。今もう一度、パソコンに向き合って、原稿を書き始めています。
☆ 講演の中で、私どもの緊急の課題である、長老を育てることについても触れられました。そこで、「志」について強調されました。私どもは言うまでもなく、開拓当初から、「志」というコトバを重んじてまいりました。「牧師と志を同じくする」という言い方はしませんでした。しかし、キリストに服従するという「志」、ここに神の教会を形成するために献身するという「志」については、どれほど、語られ続けてきた事かと思います。この志を共有する信徒がいなければ、開拓は挫折します。教会は形成できません。神は、そこでも志を一つにする仲間を召し集めて下さいました。しかし、同時に、あらためて15周年を記念する今、全会員が、この「志」を高く、新しくするようにと呼び掛けます。それが、私どもの責任です。人間の社会、世界は、罪と不信仰によって神の怒りと刑罰の前に、いよいよ崩壊しています。希望は、神と教会にのみあります。目つぶしを喰らわせられて、この現実を見損なえば、「器」はカラッポです。「教会の言葉」においてしめされた志、祈りの課題にしているこの志を、皆で燃え上がらせてまいりましょう。
★ 伝道新聞が新聞折り込みされました。先週も、あらためて伝道新聞で導かれた証が続きました。しかし、今、洗礼入会を目指して学んでおられる姉妹は、一度も、見たことがないとのこと。私どもの教会の存在と福音の言葉の証はなおなお、緑区をカバーしていないのです。伝道のため、すべてを総動員してまいりましょう。家族伝道から始まり、友人、知人に・・・。今月は、伝道月間です。