過去の投稿2009年6月6日

5月17日

★  これを記しているのは、土曜日、オープンハウス当日です。お天気は、終日、小雨でした。やはり、来場者の数としては、大きな影響を受けたかもしれません。しかし杉山誠委員が中心的に企画し、指導してくださり、初めての経験でしたが、よき時が与えられました。来会者の多くは、すでに教会との関わりのある方でしたが、まったく初めての方もおられました。心から感謝いたしました。また、久し振りにお越しくださった会員のご主人も起こされ、オープンハウスならではの恵みでした。滞りなく行うことができたことは、大きな財産となりました。このために、どれほどの準備と奉仕が重ねられた事かと思います。オーバーワークの方もいらっしゃると思います。主のねぎらいが豊かにありますように!外からの出席者、売上などは、次週、報告されるかと思います。また、今後のために、伝道所委員会でも総括したいと思います。皆様のからのご意見があれば、委員にお伝えください。

☆  先週の月曜日、久しぶりに友人の牧師を家に泊め、旧交を温めることができました。しかしその目的は、単に、旧交を温まるものではありません。名古屋拘置所に勾留されている高等裁判所で、死刑判決を受けた主にある兄弟を訪問するためでした。日曜学校では、二度、お話をしたのですが、遂に、その時が来ました。18歳のとき、複数の殺人事件を犯した彼は、刑務所内で、キリスト者との出会いを通して、主イエス・キリストと出合い、罪の赦しを受け、救いにあずかりました。その後、受刑者たちのための伝道の働きを始められたのです。名古屋地裁では、3少年のうち、主犯格とされた19歳の少年だけが死刑判決を受けましたが、高裁では、3名とも死刑となりました。彼の生い立ちを知る時、ネグレクト(養育放棄)を受けて、まともな教育や家庭環境を経験せずに、非行を繰り返しました。そして、18歳、似たような環境にあった仲間と出会い、それを自分の居場所に思い、わずか2週間足らずの内に4名の尊い命を殺めたのです。

★  現在、33歳になるその兄弟は、「百万人の福音」に掲載された友人牧師の証の文章を読まれ、彼に獄中から連絡を取り、そこから今回の訪問へと導かれました。わたしは、彼に同道したということです。しかし、前もって、その恐るべき犯罪を知って、共に面談に立ち会うように求められ、喜んで応じました。しかし、正直に申しますと、初めての経験で、いったいどのような方なのか、「怖い」という思いがあったのです。しかし、ガラス窓越しに彼を見た瞬間、そのような恐れは吹き払われました。そこには、キリスト者の顔がありました。友人牧師から紹介を受けて、わたしも、お話させていただき、最後に祈りを捧げました。

☆  先週の説教で、主イエスが「隣人を自分のように愛しなさい。」と旧約聖書の掟の中で第二のものとして紹介されたことを学びました。主イエスこそ、憐みの神、愛の神であることを学んだのです。つまり、私どもの立場に立たれたことでした。「他人の立場になって考えてあげなさい」親や先生から教えられたことがあると思います。しかし、実際には、それがどれほど大変なことであるかは、親や先生自身がそこで躓いていることからも明らかです。しかし、主イエスは、それを完全に成し遂げられました。私どもは、誰しもが「死刑囚」です。神のみ言葉に違反した罪の故に、永遠の死、永遠の滅びの判決を受けているのです。しかし、父なる神は、そのような私どもを憐れんでくださり、独り子なる主イエスをお与えくださいました。主イエスは、私どものために、身代わりに神の刑罰を十字架で受けてくださり、私どもを無罪放免してくださったのです。その恵みを、彼も受けました。それは、確実なことです。それゆえに、伝道する人に変えられたのです。

★  裁判員制度がいよいよ始まろうとする折、おそまきながら、裁判員制度の危険性を思いました。次回、この欄で触れたいと思います。会員のなかで、裁判員に任じられた方はおられないかと思いますが、その際は、共に祈りたいと思います。キリスト者として、「死刑」をどう考えるのか、皆さんに発言したことはありません。結論だけ申しますと、私は、死刑制度に反対です。今回の訪問を機に、絶対にあってはならないとの思いが強まりました。個人的に取り組むべきは、主にある兄弟の「減刑嘆願」を集めることと考えております。