過去の投稿2013年10月20日

10月20日

☆   第68回定期大会が、終わりました。 前日に、またまた結石の痛みが生じ、欠席の連絡をしました。しかし、当日になって痛みがひき、無事、出席しました。今年から3年間は、大阪のYMCAを会場にして開催されます。

今回の議論のなかでもっとも時間を費やし、激しい議論がなされたのは、会計統一基準を全教会、伝道所に導入することの提案でした。僅差でしたが、この提案が受け入れられました。来年度から、この基準で私どもも報告することとなります。そのためのソフトも、すでに作成されています。わたし自身は、会計の不祥事を克服するためのシステムを目指したことは、一定の評価を致しますが、その「思想」については、疑義や危険性を思います。「そのようなことは考えていない」という答弁もありましたから、議場は、これを「可」としたのだと思います。 いずれにしろ、決議されたことに基づいて、会計報告をなして行きます。同時に、教会が会員の自発的献金に基づいていることの信仰的、教会的意義を見失われることがないように、扱う責任者、委員会を注意深く見守る必要もあるでしょう。

     女性教師、女性長老がいよいよ来年、職制検討委員会からこれを認めることの提案がなされることとなります。10年以上かけて、慎重に、丁寧に神学的に議論したことは、大いに評価することができると思います。しかし、やはりある世代交代を待ってここにたどり着いたという面もぬぐえないかもしれません。しかしそれもまた一つの知恵でもありましょう。ひるがえって、私どもは、この課題について、どれほど、真剣に学んで来ることができたかは、牧師として、反省を迫られるかもしれません。わたし自身は、一貫して、女性長老が聖書で禁じられているという理解には立ちませんでした。しかし、歴史的には圧倒的多数の教会が、今なお、これを禁じている現実があることを、深く思います。その意味で、万一にも、徹底して聖書から、そして歴史神学と教義学から考察を深め、確信する作業を抜きにして、時代の趨勢に即応させるための女性役員の容認、導入ということになれば、それは、教会としてまことにいい加減で、自殺行為となることでしかないと思います。その意味で、議論が出尽くしたというところまで、来たことに感慨を抱きます。タダシ、教会は生きた体です。教会の実践の学の視点から、女性教師、長老の奉仕の実りを結ばせるために、さまざまな制度と内実を整えることができなければ、結局、教会は変わらず、かえって混乱する可能性が少なくないことを思います。それが、来年までにできるのか・・・。わたしの関心は、そこにあります。委員会の働きのために祈りたいと思います。同時に、現実の教会において、女性の牧会を、女性が担うことは必須の場合がどれほど多いかと思います。現状では、執事が担う以外になかったのではないかと思います。いずれにしろ、教会の諸規定、制度を、神の御心にかなって現実的に、建徳的に実らせるために、長老制度を原理主義的に執行するようなことから遠ざかる霊的なまさに「知恵」が求められています。女性長老の存在と可能性は、現実の教会の形成に大きな力となると思います。それだけに、そのような学びと訓練が女性役員候補者にどれほどなされうるのか、最初の女性長老、さらには女性教師のプレッシャーは、相当なものとなると思います。

     会計の課題についての長く厳しい議論とは裏腹に、執事活動委員会の多岐にわたる膨大な報告書が提出され、議場において長い報告がなされました。わたし自身が委員会の末席におりますが、教会らしい奉仕の報告、とりわけ被災地へのディアコニアが、大会的には7500万円の献金となったことにも見てとれるように、ディアコニアへの新しい関心が呼び覚まされつつあることを、心から感謝致しました。確かに、私どもは、教会外のディアコニアの情報と可能性について心を配ろうと、呼びかけ続けています。しかし、大会からの募金の呼び掛けについて、貧しい応答しかなし得ていない現実を、残念に思い、反省を迫られます。

★   「おそれるな がんばるんだ 勇気の花がひらくとき ぼくが空を飛んで行くから きっと君を助けるから」これは、やなせたかしさんが、震災直後、色紙に空を飛ぶアンパンマンのイラストに添えられた言葉です。そして、この色紙は、あの日から今なお、わたしのパソコンのトップ画面にはりつけられたままです。  震災直後、アンパンマンのマーチが被災地では、ラジオで何度もリクエストされたと伺いました。また、この歌を仮設住宅で何度か、学生たちに歌っていただきました。まさにキリスト者らしいメッセージを込めてつくられた「アンパンマン」の世界です。先週、訃報を知り、本当に寂しい思いを禁じ得ませんでした。これからも、  神が聖霊によって「勇気」を与えて下さることを祈り続けてまいりたいと思います。「アンパンマンのテーマは、【傷つくことを覚悟しなくては、正義は行えないということと、献身と自己犠牲です。】 やなせ氏。